認知症事故訴訟について

認知症の91歳の男性が徘徊中に線路に立ち入り、列車にはねられて死亡する事故が2007年、愛知県大府市で起きた。この事故をめぐって、JR東海が、男性の家族に損害賠償を求めていた訴訟の最高裁での判決が下された。

判決の争点は、監督義務者に当たるかどうかだった。

引用:民法では、責任能力がない人は損害賠償責任を負わないとしつつ、その人の「監督義務者」が原則として責任を負うとしている(714条)。男性は認知症で責任能力がなかったとされたため、男性の妻や長男らに「監督義務」があったかどうかが大きな争点になった。引用終

最高裁では、監督義務者に当たらないとして、JR東海の損害賠償請求が棄却された。

その後は、マスメディアも大きく取り上げ、さまざまな意見を目にしているが、多くは好意的である。私も、同感ではあるが、ますます社会が、この問題について前向きに考えていかなければならない出発点になったと思う。

東京都庁で認知症の対策会議を先日傍聴したが、まだ、啓蒙の段階であったり、箱物、施設を作っていく段階だった。認知症対策には、人が必ず介在する場面がある、どのようにシステム化しても、最後は人の問題である。

介護殺人というニュースは、目を背けたいことではあるが、表面化しないだけのことである。そこには、認知症を伴ったものが数多い。人に関してはお金ばかりでなく、時間と労力が伴う。

いま、認知症予防や認知症対策のニュースが毎日のように流れているが、当事者にならないと切実な問題として捉えるのは難しい。

今回の認知症訴訟は、現実問題として考える機会を与えてくれた。


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